041-060
あなたは綺麗な手で華麗に人を殺める
塵を漁る鴉はまるで、愛に餓えた人のような
あなたは私の一番すきなひとに似てる(からすきよ)
小指に巻き付いた赤い糸の先を断ち切って
貴方を繋ぎ止めておくための条件反射
水だけの水槽に、私まで透き通ってくるよう
薄過ぎるテキーラが舌に絡みついて残った
まるでさよならを言うような響きで
それでも奇蹟は起きない
それで満足するのなら何度でも云うわ(あいしてると)
曖昧な過去をナイフで切り裂いて
歪んだ未来を拳銃で撃ち抜いて
この左胸を割れたグラスの破片で貫いて
零れ落ちた星屑はもう輝いていなかった
熟し過ぎた果実は腐敗してゆくだけ
傾けたワイングラス、水に浮かべた太陽が零れてゆく
だけど、悲しくなんかなかった
I have few love, you know.
降り出した俄雨に、虹が架かるかしら、と貴女は
嫌いな訳じゃない、(好きな訳でもない)
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